最後の宿題
(2017.10.4(水)付 日本経済新聞朝刊3面より)
◆重力波とは?
質量を持つ物体が動いたときに生じる時間や空間のゆがみが波のように伝わる現象。
ブラックホールが合体するときなどに生じるとされていた。
◆アインシュタインとの関係は?
1916年、自らの一般相対性理論に基づき、その存在を予言していた。
しかし、観測までには至らず、「アインシュタインの最後の宿題」とされていた。
◆なぜ誰も宿題を解けなかった?
重力波は極めて弱いため。空間が伸び縮みする大きさは、地球と太陽との距離(約1億5000万km)が、水素原子1個分変化する程度。
◆観測方法は?
一辺4kmの巨大な2本のパイプをL字型に組み合わせ、レーザー光で空間の伸び縮みを検出した。
◆どんなことに活用できる?
138億年前の宇宙誕生時にも重力波は発生し、今も宇宙空間に漂っているとされている。これを観測できれば、宇宙誕生当時の詳しい様子が明らかにされ、ブラックホールの謎も解明されることが期待されている。
◆所感
今年は科学部分野で日本人受賞はなかったか~。
日本での研究が続けられるような環境整備も必要だな。